がめ煮は、九州の郷土料理の名称です。地域によって筑前煮と呼ばれることもあり、お正月や祝い事のときに食べる習慣がある料理です。
骨付きのぶつ切り鶏肉を使うのが一般的なようですが、今回は普段手に入りやすい鶏のもも肉を使用して、自宅で再現してみました。
筑前煮とがめ煮は両方とも九州地方の料理ですが、作り方が異なります。
筑前煮は、具材を油で炒めてから煮込みますが、がめ煮は炒めません。炒めてから作ると油で旨みがコーティングされて、コクが出ます。一方、がめ煮はそれぞれの具材を丁寧に下処理してから煮込みますのでアクが出ません。
また、がめ煮という由来は博多弁の「がめくりこむ」(寄せ集める)という方言からきているという説もあります。がめくりこむ煮物→色々な食材を集めた煮物をがめ煮、と呼ぶようになったのかもしれませんね。
【材料】(3~4人分)
鶏もも肉……250~270g
れんこん……200g
ごぼう……1本
こんにゃく……100g
にんじん……1本
椎茸……1/2パック
里芋……2個
絹さや……50g
酒……大さじ2
砂糖……大さじ4
醤油……大さじ2
顆粒だし……3g
水……400㏄
【作り方】
1.里芋の皮をむき、水(分量外)から、竹串がすっと入るくらいの硬さになるまで茹でる。
2.れんこん、にんじん、ごぼうは皮をむき、一口大の乱切りにする。鶏もも肉も一口大に切る。それぞれ、下茹でをしておく。
3.こんにゃくはスプーンで一口大の大きさにくり抜く。椎茸は軸を落とし4等分に切る。
4.絹さやはすじを取り、茹でてから斜め半分に切っておく。(ここまで具材の下準備)
5.鍋に絹さや以外の食材と、酒大さじ2、砂糖大さじ4、醤油大さじ2、顆粒だし3g、水400㏄を入れ火にかける。
6.落し蓋をして、15分程度煮込む。
7.落し蓋を取り、火を止める。最後に絹さやを加え、完成です。
今回は九州の郷土料理、「がめ煮」を自宅で再現してみました。
筑前煮は作ったことがありましたが、がめ煮は初めて作りました。がめ煮は手間がかかる分、アクがなく、具材に味が染みていてとても美味しかったです。
普段洋食が好きな息子達もパクパク食べていて驚きました。やはり昔ながらの味って落ち着きますし、日本人好みなんですね。ぜひ、お試しくださいね。
(ファンファン福岡公式ライター/ママ管理栄養士ライター辻尾麻里奈)