つわりに打ち砕かれた、憧れのマタニティーライフ

 雑誌に載っているようなキラキラしたマタニティーライフを送れると思っていたのに、現実は甘くなかった! 妊娠初期から重症妊娠悪阻(つわり)で入院をした体験を紹介します。

 私が結婚してから妊娠するまでの期間は約半年。年上の夫の年齢を考えると早く子どもが欲しい気持ちでいっぱいだったので、妊娠が判明して涙を流して喜ぶほどうれしかったのを覚えています。産婦人科で妊娠していることを確かめてもらうと、すぐさま妊婦用雑誌など複数の本を購入。雑誌では妊娠や出産に関する知識だけでなく、マタニティーライフを満喫する“キラキラママさん”たちが多く取り上げられていました。

 楽観的な私は、当然のことのように雑誌に載っているような楽しいマタニティーライフが待っているものと思い、妊娠中にしかできないことを余すことなくやりつくそう! と頭の中でいろいろな計画を練っていました。妊娠の大変さを完全になめていた当時の私は、数週間後に全く食べ物も飲み物も受けつけず「重症妊娠悪阻」で入院することになるとは、知るよしもなかったのです。

 妊娠が判明して数日後。胃の不快感を自覚しはじめましたが「いよいよつわりが始まったかな?」と気軽に構えていました。しかしそれから徐々に食事を受けつけなくなり、水分だけは取れるものの、毎日、まるで船酔いや二日酔いのような状態。仕事中は気持ちが張り詰めているからか意外と動けるものの、帰宅するとぐったりして、頑張って食べても嘔吐(おうと)していました。

 根性で乗り切ろうと思っていたものの、みるみる落ちていく体重と、ふらふらする足取りを見かねた夫から診察を勧められ、妊娠10週目に産婦人科へ。尿検査の結果、ケトン体の検査値が「+3」の栄養・水分不足ということで即、入院に。しばらく胃腸を休ませてあげた方が良い、と1週間絶食となり、点滴生活へ突入しました。

PexelsによるPixabayからの画像

 そんな状態なので職場はやむなく休職。急な休職の連絡にも柔軟に対応してもらえましたが、臨月まで続けている先輩ママさんが多かった職場だったので、悔しくて涙が出たのを覚えています。
 初めの2週間は寝るか吐くかで1日が終わっていました。食欲が出てくるまで無理に食べずに様子を見ることになり、退院する数日前までまともに食べ物を口にすることはできませんでした。
 何をしてもつらい状況の中で、心の救いは、週に1回ある検診でのエコー。お気楽そうに(完全に主観ですが)プカプカ浮いている赤ちゃんの画像を見るのが唯一の楽しみでした。「つわりがツライのは赤ちゃんが元気に育っている証拠だよ」と看護師さんから教えてもらい、その言葉を支えに「お母さん頑張るから好きなように成長するんだよ」と声を掛けながら、つらい時期を乗り越えたのでした。
 数年たち、出産の痛みは忘れられましたが、つわりは今でも鮮明に覚えているほど、苦しい経験をした貴重な期間でした。子育てでつらいことがあった時には、つわりのことを思い出し「あの頃に比べたら今は楽」と思えるようになったことだけは良かったかもしれません。

※掲載されている情報は、2019年12月時点の情報です。プラン内容や価格など、情報が変更される可能性がありますので、必ず事前にお調べください。
2019年10月1日からの消費税増税に伴い、表記価格が実際と異なる場合がありますので、そちらも併せて事前にお調べください。

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