国宝も東山魁夷も草間彌生も…川端康成のコレクションがすごい!久留米市美術館で展覧会

日本人初のノーベル文学賞受賞作家として知られる川端康成(1899~1972)の美術コレクションを紹介する「川端康成 美と文学の森」が、久留米市美術館で開催中です。5月21日まで。
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、一部店舗・施設で営業時間の変更・休業、並びに一部イベントが延期・中止になっている場合があります。また、外出自粛要請の出ているエリアにおいて不要不急のおでかけはお控えください。おでかけを楽しめる時の参考となりますように、少しでも安らぎとなりますように、引き続き皆様にお楽しみいただけるコンテンツをお届けしてまいります。

川端康成といえば、「伊豆の踊子」「雪国」「眠れる美女」「山の音」「片腕」など、挙げればきりがないほどの代表作がありますが、この展覧会は『作家』としてではなく、『美術愛好者でコレクター』でもあった川端康成に焦点を当てています。

正直、美術コレクターとしての川端康成については何のイメージもなかったのですが、展覧会に行ってびっくり!国宝の浦上玉堂の《凍雲篩雪図》、池大雅・与謝蕪村の合作《十便図十宜図》をはじめ、東山魁夷、青木繁、古賀春江、横尾忠則、草間彌生などなど、そうそうたる顔ぶれの作品が揃っていました。いかに川端康成が美術家と交流があり、また、美術作品を愛していたのかが分かります。

浦上玉堂《凍雲篩雪図》19世紀初 紙本墨画淡彩 国宝 公益財団法人川端康成記念会

東山魁夷《冬の花(習作)》1962年 紙本彩色 公益財団法人川端康成記念会

青木繁《海》1904年 油彩・カンヴァス 石橋財団ブリヂストン美術館

古賀春江《煙火》1927年 油彩・カンヴァス 公益財団法人川端康成記念会

横尾忠則《川端康成》2007年 アクリル・カンヴァス 作家蔵

草間彌生の作品《不知火》と《雑草》は、1955年(昭和30年)に銀座の画廊で開催された草間彌生の個展で購入されたもののようです。当時、草間彌生は26歳。まだ無名だった草間彌生は高名な小説家が自分の絵を評価し、購入してくれたことに感激したそうです。

絵画だけではありません。土偶や埴輪、ロダンの作品にいたるまで、とにかく多彩なコレクションに圧倒されます。

《埴輪(乙女頭部)》5-6世紀 公益財団法人川端康成記念会

作品の解説には、川端康成自身の言葉が綴られていますが、たとえばこちらの《埴輪(乙女頭部)》については、

ほのぼのとまどかに愛らしい。均整、優美の愛らしさでは、埴輪のなかでも出色である。

さすがです。川端康成の美しい言葉が加わることで、目の前の作品がより深く感動的なものに見えてきます。

ロタン《女の手》を見る川端康成 撮影:林忠彦

川端康成は1899年に大阪市で生まれ、2歳のときに肺結核で父を、3歳のときに同じく肺結核で母を亡くしています。その後、祖父母に引き取られますが、7歳のときに祖母が死去、10歳で姉を亡くし、15歳のときに祖父が亡くなり、孤児となりました。

川端康成自身は、1972年4月、72歳の時にガス自殺をし、その波乱万丈な一生に幕を閉じました。会場には、祖父の死に至る日々を書いた15歳のときの日記をはじめ、初恋の人へのラブレター、ノーベル文学賞のメダル、受賞記念講演で通訳を務めたサイデンステッカーに渡された原稿「美しい日本の私―その序説」のコピーなども展示してありました。

とにかく見どころ十分の展覧会。一人の作家、一人のコレクターによる展覧会とは到底思えないほど圧倒的に素晴らしい作品がそろっています。この機会をどうぞお見逃しなく。

川端康成 美と文学の森
会期:4月1日(土)~5月21日(日)
場所:久留米市美術館
休館日:月曜日(5月1日は開館)
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)

※掲載されている情報は、2019年12月時点の情報です。プラン内容や価格など、情報が変更される可能性がありますので、必ず事前にお調べください。
2019年10月1日からの消費税増税に伴い、表記価格が実際と異なる場合がありますので、そちらも併せて事前にお調べください。

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