私、乳がんかもしれなかった②

こんにちは、女性の幸せな生き方について取材・執筆をしている、ライターの尾越です。
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小林麻央さんの乳がん報道が注目を集めていますが、今は12人に1人が乳がんになるともいわれています。
乳がんは女性なら誰でもなる可能性のある、身近な病気です。
2013年、私にも「乳がんの疑い」がありました。
これは、そんな私が経験した54日間の記録です。

■極めて低いけど、100%「癌でない」とは言い切れない

年末年始、帰省した実家でゆっくりと過ごしながらも、「 癌」が頭から離れることはなかった。調べれば調べるほど、乳がんは恐ろしい病気だと思った。転移しやすい特徴、とか、20代・30代の患者が増えている、とか。

ただ、調べていくうちに、「石灰化」というものの正体が少しわかった。
腫瘍とは違う、石灰化という沈殿物は、体のどこにでもできる可能性があり、胸にできた場合、だいたいその20%(数字はサイトによって微妙に違う)程度が悪性だと言う。

しかし、救いなのは、その石灰化が悪性だったとしても、ごく初期で、そんなに悪さをするものではない、ということのようだった。

また、20代・30代のマンモグラフィー検診ではこのような症例が多く、私と同じ検査結果の文言を受け取った人が「ドキドキしたけど検査をしたら良性だった!」と言っている書き込みもたくさんあった。
しかし、その中に混じって、やっぱり「私は悪性でした」と言う書き込みもある。

年が明けて、検査当日、祈るような気持ちで病院へ向かった。
ものすごく近代的でキレイすぎる病院の中に、何だか暗い顔をした女性がたくさんいた。

「マンモトーム、という精密検査をしましょう」
マンモグラフィーの再診と、エコー検査の後、結果を見ながら、担当医となる先生は穏やかな口調でそう言った。

「これがね、石灰化なんですよ」

そう言って先生が指差したフィルムの、右胸の脇の下あたりに、白いポツポツが見える。
「この形状の場合、ごくまれに、癌の場合があるんです。可能性は低いですが、100%ないとは言い切れないので、次の検査をしましょう」
そして、「マンモトーム」という検査の説明をされる。

3mmの針を胸に刺して石灰化の一部を取り、悪性か良性かを検査する、いわゆる細胞診だ。
3mmの針を胸に刺す――?
胸に穴を開けて血がドビャっと出ている写真を見せられた。

頭がクラクラする。私は事の成り行きを受け止めるのに必死だった。
「当日は、好きな音楽をかけられるので、CDを持ってきてもいいですよ」
と、優しそうな看護師さんが、冗談みたいなことをさらりと言う。
「はぁ……」

マンモトームの検査は、1ヵ月後の2月8日しか予約がとれず、結果はさらにそれから10日後だと言う。
その時間は、私の容態が緊急ではない、ということを表しているのだろうが、早く白黒付けたい私にとっては、気が遠くなるような時間だった。

「あの、もし癌だった場合、どうなるんでしょうか?」と恐る恐る先生に聞くと、
「大丈夫、これが癌でもごく初期なので、100%治療できますよ」と笑顔で答えてくれた。
その言葉が、この日、唯一の救いだった。

年末、紙切れ一枚の告知で広がった得体の知れない恐怖が、いま、目の前で私の体を実際に見た医師が冷静に事実を伝えてくれたことで、すっと和らいでいった。

――お医者さんてすごいな!
子どものような素直さで、心からそう思った。
手でつかめそうな位置にあった「死」が、また少し遠ざかったような気がした。


※この記事は、乳がん検査を受けたことにより不安や葛藤を自身で体験したライターの体験記であり、乳がんをなかなか身近に感じることのない、またはライターと同じような不安を経験している方への啓蒙の一助となることを目的として掲載しています。

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私、乳がんかもしれなかった③
※掲載されている情報は、2019年12月時点の情報です。プラン内容や価格など、情報が変更される可能性がありますので、必ず事前にお調べください。
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