チーズの栄養と特性~ワインとチーズをもっと楽しく!

以前書いた「チーズの歴史」の中で、太古からチーズはアルプスの人々の冬の食糧であり、遊牧民族の貴重な栄養源であり、またローマ帝国行軍の兵士の食糧として栄養価を大変評価されていた…と紹介しました。
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今回はチーズの栄養について学んでみましょう。

チーズの主な栄養素

・カルシウムと蛋白質

チーズといえばカルシウム。一般に小魚や小松菜に多いといわれます。

ですが、小魚のカルシウムは30%しか体内に吸収できませんし、小松菜にいたっては20%。沢山食べても少ししか摂取できません。

対してチーズの蛋白質は乳酸菌の発酵や熟成によって体に吸収されやすくなっており、

この良質の蛋白質がカルシウムをも吸収されやすい形に変えています。

チーズのタンパク質は、身体に必要なアミノ酸をバランス良く含み、タンパク質の王様とも言われています。

アミノ酸は肝臓の機能改善や肝臓疾患治療に効果があるともいわれ、チーズをおつまみにアルコールを飲むと悪酔いしにくいですし、さらに、チーズのタンパク質は過敏な塩分を体外に出す働きもあり、高血圧症を予防してくれる効果も期待できます。

・ビタミン類

チーズにはビタミンCはほとんどないものの、その他のビタミンはバランスよく、

特に疲労回復に効果のあるビタミンB2や、美容にも効果的で風邪予防にもつながるビタミンAがたっぷりと含まれています。

なぜならチーズの原料となるミルクを作っている牛が緑黄色野菜である牧草をたべているから。これらのビタミンもやはり発酵、熟成により体に吸収されやすくなっています。

・少し気になる脂質

現在は原料乳にクリームを混ぜてつくった高脂肪で口当たりなめらかなチーズが人気。

そういったチーズは高カロリーですが、その他多くの伝統的なナチュラルチーズの脂肪は細かい球状になっており、大変燃焼しやすい形をしていますし、脂肪の燃焼を助けるビタミンB2が含まれているので非常に燃焼しやすいといわれます。

脂質は艶やかな髪や肌を作るのに欠かせない物質でもあります。

「乳糖不耐症」と「乳製品アレルギー」の違い

牛乳を飲むとおなかがごろごろするという方がいらっしゃいますね。

乳糖不耐症という症状です。

乳はもともと誰のもの??…そう、赤ちゃんです。

赤ちゃんは牛乳の中に含まれる乳糖を消化するラクターゼという酵素を持っていて、乳の乳糖を分解できますが、大人になり、乳を主な栄養源にしなくてもよくなると自然に少なくなったり、最初からその分解酵素を持ち合わせない人もいます。

日本人は西洋人と比べ太古から乳を消化する習慣がなかったせいか、とくにラクターゼが少ないそうで、牛乳を飲むとおなかがごろごろする人がいるのはそのためです。



しかし。熟成したチーズやヨーグルトは同じ乳製品なのに乳糖不耐症の方でもお腹がごろごろしません。

チーズは乳糖を乳酸菌が分解しているため。

ヨーグルトは乳酸菌や有用菌が乳糖やビタミン類を分解して体に吸収しやすいように変化させているからです。



一方、アフィラキシーを起こす恐れもある乳製品アレルギーは、乳糖不耐症とは全く異なります。

乳には蛋白質が何種類もあるんですけども、その蛋白質の一種βラクトグロブリンは人の母乳には含まれません。

そのため強いアレルゲンとなりうるんですね。

これは牛乳以外なら大丈夫ということはなくて、山羊、羊ともに含まれますので注意が必要です。

最後にナチュラルチーズとプロセスチーズの違い

原料乳に乳酸菌や凝乳酵素をいれて水分(ホエー)を切り、熟成させたりさせなかったりするのが「ナチュラルチーズ」

チーズの中の乳酸菌や、それが生み出す酵素、熟成菌が生きています。

刻一刻と熟成状態がかわるため、きちんと温度や湿度を管理し健全な環境で取り扱わないといけません。



スーパーで沢山売られていて、昔は給食にもよく登場したのが「プロセスチーズ」

こちらはナチュラルチーズを刻んで加熱溶解し、乳化剤や保存料などの添加物を加えて再加工してあります。

チーズを作る行程で乳酸菌が分解した栄養素はナチュラルチーズとかわりませんが、熟成菌や乳酸菌は死滅しているため、それ以上うまみが増したり、熟成が進むことはありません。

近年流行の「菌活」でも発酵食品の乳酸菌が腸を元気にする点が注目されていますが、プロセスチーズは乳酸菌が死滅しているのでこの点では期待できません。

また、原料中のカルシウムよりも添加物のリンが多いと、カルシウム摂取にもあまり意味がないと言われています。

ただ、熟成菌も乳酸菌も死滅させているので扱いやすい。

風味がマイルドで食べやすい。

日持ちがするなどのメリットも上げられます。



まずはプロセスチーズでチーズに親しみ、慣れたらナチュラルチーズも手に取っていただきたいなと思います。

野菜やお肉などからの栄養素も、いくら沢山食べても体が栄養を吸収できなければ意味がなく…発酵食品で摂取したり、発酵食品と一緒にいただくことでより効率的に体へ栄養素を取り込むことができます。



ということで、ヨーグルトや納豆、チーズ、味噌などの発酵食品をすすんで食べましょうね。

※掲載されている情報は、2020年01月時点の情報です。プラン内容や価格など、情報が変更される可能性がありますので、必ず事前にお調べください。
2019年10月1日からの消費税増税に伴い、表記価格が実際と異なる場合がありますので、そちらも併せて事前にお調べください。

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