北太平洋に浮かぶ島国【マーシャル諸島共和国】で手にした“珍国の女王”の座。そして人生の転機

 ~珍国の女王への道~ それは2008年の年が明けたと同時に始まった。今までに縁があって訪問させて頂いた国や地域は100ヶ所以上。100以上と言っても、普段の生活や普通の旅行ではなかなか縁のない珍しい国や地域ばかりだ。
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日本から直行便で行ける地域は皆無。

渡航先の多くはアフリカや中東、中南米、太平洋州など。

当然、日本の常識が通じない場所がほとんどで、更に政情不安や内戦状態等の危険地帯も多く含まれる為、渡航には常に不安が付き物。



最初の2年間は1珍国につき最低1回は泣いていた。

つらくて、きつくて、途中で何もかも投げ出し日本へ帰りたいと思ったこともあった。

今でこそ昔のように「泣くこと。」はなくなったが、「泣きたい時。」はある。



常に「絶対的に遂行しないと行けない任務がある。」というプレッシャーで渡航先で体調を崩すことも良くある。

泣き虫で人一倍怖がりで臆病な上、おっちょこちょいで落ち着きがなくそそっかしい女王が何故、今までこの仕事を続けて来れたかというと、ここでご

紹介する珍国人生第1ヶ国目となった【マーシャル諸島共和国】に答えがある。



~初心忘るべからず~

とはよく言ったものだ。



それでは、マーシャルのことをまず少し。

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マーシャルは北太平洋に位置する小さな島国。

マーシャル諸島共和国は1225余りの島と環礁で成り立ち、首都があるマジュロ環礁は、57の島が100キロに渡り繋がっている細長い楕円形。
その美しさは「太平洋に浮かぶ真珠の首飾り」と呼ばれる。
太平洋の真珠、マジュロ環礁はこのような形。

Raycrewとは首都マジュロにある日本人経営のダイビングショップ。

真珠の首飾りの一部。

島の幅は一番細いところで5~6メートルほど、最高海抜も6メートル。
車で行ける島の端から端は約50キロ、舗装道路でつながっている。

ここが島の幅が一番細い場所。

海抜がかなり低く、植物はほとんど育たないが、コプラ生産と漁業も盛ん。
しかし近年は赤字続きの為、便宜置籍船(船主の所在国とは別の国にペーパーカンパニーを設立し税金対策を図る)を誘致、世界有数の船籍国の
一つとなっている。
 
人口は約6万2千人。
公用語は英語とマーシャル語。第一次世界大戦時は日本の統治下にあった為、日本語を理解出来る人もいるとか。
 
キリスト教が深く信仰されており、南国と言えど肌を露出した格好は好ましくない。
1954年、アメリカが行ったビキニ環礁での水爆実験で食品汚染をはじめ、多大なる放射能被害を受けたマーシャル諸島。
60年以上経った今もアメリカで治療を受けながら暮らす人々がいる。
 
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さて、冒頭で珍国は日本から直行便で行ける地域など皆無と書いたが、ここマジュロまでの道のりも相当ハードなもの。
グアムから約9時間の時間を要す。
しかもその9時間のんびり出来る訳ではない。
1~2時間ごとに各島に到着する為、その都度に機内の安全点検や掃除がある。
いちいち機内移動か降機しないといけないので、寝ていると起こされる。
 
グアム⇒チュック島⇒ポンペイ島⇒コスラエ島⇒クワジェリン島を経てやっとマジュロ環礁へ。
その中でマーシャル諸島の一部、クワジェリン島が太平洋戦争時代に約8000人の日本兵が玉砕し、今は米軍専用の軍用島ということを知った。
 
クワジェリン島は隣国の島へ行く時以外は一般の人が立ち入ることは禁止。
もちろん写真撮影も禁止されている。
 
やっとの思いでマーシャルに到着!!

海のすぐそばにある空港は簡素で爽やか。外洋の濃いブルーが美しい。

宿泊はいつもここ「マーシャル アイランズ リゾートホテル」

数少ない宿泊施設の中で一番グレードが良いホテル。

お部屋からの眺め。

オーシャンビューで解放感たっぷり!

ホテル前の通り。

どこか宮崎県を思わせる雰囲気に九州人の女王は親近感が倍増!

仕事の合間を見つけては、周辺を散策してみる。
カメラが大好きな子供たちが撮って、撮ってと集まって来てくれる。

みんな明るくて、とても愛らしい。

散策タイムにちょうど下校時間が重なった。

夕暮れ時の美しい時間。

マーシャルは横断歩道や信号がない。
子供の飛び出し地帯や学校前、住宅街のいたるところに凸凸凸凸凸があり車は必ずそこで減速&停車しないといけない。
それを無視すると付近住民から警察に通報されるそう。
(減速って言っても普段から時速20~30キロで走るマーシャル人だが…)
 
子供が車道近くを歩いていても「危ない!」という事がないので、色々な事に興味を持って、下校時間も凄くEnjoyしている光景が印象的!
 
そんな下校時間に飛び込んだ女王…もとい珍国おばさん。
カメラを持ち、いつも通り日焼け防止対策万全でフラついていると、一気に人気者に!

人気者になったと思ったのは勘違いで、みんな写真を撮って欲しいだけ!

太平洋の明るい雰囲気に明るい笑顔がよくマッチする。

みんなとても仲良し。元気をもらえる。

撮影終了後は、必ずデジカメの画面を「見せて!見せて!」と言う。
写真に撮られた自分たちの姿を見たいようだ。
この国で子供の写真を撮ることは難儀ではない。
 
そしてマーシャルに住むベテラン日本人ガイドさんに案内してもらい島内観光へ。(マーシャルには日本人が経営するダイビング会社がある。)
 
ここは日本が建てたバス停。時刻はかなり、いい加減。
時刻なんてあってないようなものだとか。

内部も南国風でとてもとても素敵だが…

滞在中はバス停で待つ人も、バス自体も見かけることはなかった。

島内に1本しかない国道1号線。

どこまでも続く緑のアーチ

道路脇にはすぐ太平洋の美しい海が広がる。

爽やかな青空と美しい海の色に心穏やかになる。

南国の木々の緑も輝いている。

島内観光メインは島の最西端「ローラビーチ」へ。
ローラビーチまでは中心部から時速30キロで約1時間。
基本、どの車も時速20~30キロで走る。飛ばす必要がないらしい。
最初はあまりものスローペースにイライラもしたが、すぐに慣れた。
子供だけでなく、放し飼いの犬、豚、鶏なども自由に歩き回っているのでスローペースである方が安心出来る。
 
ここがローラビーチ。

白砂の砂浜とエメラルドグリーンの海が何とも美しい。

ヤシの木の影が雰囲気を盛り上げてくれている。

オブジェのようで風情あるように見えるが、温暖化の影響で倒れたもの。

ここでも子供たちが駆け寄って来る。

撮って、撮ってと催促の嵐…

純粋でキラキラと輝く瞳を見ていると、子供って本当に天使だなって思う。

ここは海の一部がプールのようになった場所。
マーシャル人はピクニック好きらしく、週末は子供達を連れて、こういうところでバーベキューしたりして、まったり過ごすそう。

子供を遊ばせるのも安全で、熱帯魚も泳いでいる。

マーシャルの代表的な「フレイム・ツリー」

開花時期は3月~8月ごろ。真っ赤な花が印象的。

火炎樹とも呼ばれる。

美しい海と青い空と穏やかな時間が存在するマーシャル。

ゆっくり、ゆったりとした時間が流れる。

マーシャルは時間通りに物事が進まない国。
マーシャルだけでなく、太平洋州の島々はそういうことが多い。
 
例えば
 
「10時からパーティーをしようぜ!」
 
と招待され、行くと何も始まっておらず、2~3時間開始が遅れるのは当たり前。
 
「これを○月○日までにお願いします。」
 
と依頼しても、期限は絶対と言っていいほど守らない。
期日を過ぎて、やむなく催促すると
 
「ノープロブレム(o^∇^o)!!!」
 
と妙な自信と満面の笑みで受け答えると言う。
彼らの優先順位は「まず自分のやりたいこと。」
それが、パーティーだったり、家族との時間だったり、友人との約束だったり。
もちろん、日本では彼らのようには行かないだろうが、その話を聞いて
 
心に余裕を持つこと、まだ見ぬ不確定な未来よりも、「今」を大切にすること、そして自分にとって「何が一番大切なのか?」を考えるきっかけになっ
た。
 
縁があってマーシャルを訪問させてもらった訳だが、ちょうどこの時期、女王は人生の岐路に立たされていた。
 
20代後半から女性の独立を夢見て、ひたすら将来の夢の為に7年以上も手がけていた事業がうまくいかず、悩んでいた。
でもお世話になった方や支えてくれた方々もいるし、もし辞めるとその方々に失礼にあたるような気がして、辞める決断が出来ずにいた。
 
実際、この北太平洋への仕事の話が舞い込んで来た時も受けるか悩んだ。
昔から海外志向が強く、本当にやりたいことが目の前に来ているにも関わらず周りの目を気にして躊躇した。
しかし、どうしてもやってみたいという願望の方が強かったので、その事業でお世話になっていた方々に頭を下げ、この1回限りということで許可をもら
った。
 
そして、気付いてしまった。
「これこそが自分か心からやりたい仕事だ。」
という事に。
 
マーシャルで一通り仕事が終わって帰国日前日、ホテルの部屋で海を見ながら、お世話になった方々に何と言おうか考えていると、何故かテレビか
ら日本語の歌が。
ちょうど、MTV・JAPANの放送中だった。
ブラウン管越しに彼女が私にこう歌う。彼女の歌をここで初めて聴いた。
 
大塚 愛 ~愛~
 
ぬくもりに甘んじて忘れていた 深く深く眠っていた本当にキモチ
まどわされないで もっとすばらしいことがある
まどわされないで もっと想えることがある
~中略~
強くいること 目をそむけないで 清くいること 伝えよう
愛 この手が汚れたとしても 愛 あなたを守ることができるなら
愛 そのほほえみのそばには 愛 いつだって私はいるよ
 
悶々とした自分の気持ちへの答えが、この歌詞の中にあった。
帰国後、お世話になった方々に、その事業をやめる決断をしたこと、新しい仕事に挑戦したい強い思いがあることを、誠意を持って清く伝えた。
そして、私の大切な家族はその決断を喜んでくれた。
それ以来、初心を忘れないように、私が肌身離さず持っている写真。

ここ、マーシャルから「珍国の女王」の物語は始まった。
女王の風格のカケラもないこの私を「珍国の女王」に即位させてくれた「珍国の陛下」。とても勇気があるお方だ。陛下には感謝してもしきれない。
 
~人生は人との出会いによってしか、変わらない。~
 
と言うが、本当にその通りだと思う。
そして、これからも周りの人に感謝しながら、明るく楽しく、時には珍国不安を抱えながら女王としての役目を果たして行きたい。

※情報は2015.4.2時点のものです

珍国の女王

【珍国→珍しい国→日常ではあまり耳にすることのない国】

縁あって100ヶ国以上の国や地域を訪問させて頂いております。 なぜ、自分で女王と言ってるかというと、西ヨーロッパ諸国を訪問した時に 立て続けに現地の人に、どこかの女王に似てると言われて有頂天になってるから。 どこの国の女王かは不明だけど。 特技は、どんな地域にでも雨を降らせて、虹を架けること。 究極の雨女です!

※掲載されている情報は、2020年02月時点の情報です。プラン内容や価格など、情報が変更される可能性がありますので、必ず事前にお調べください。
2019年10月1日からの消費税増税に伴い、表記価格が実際と異なる場合がありますので、そちらも併せて事前にお調べください。

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