日本映画『ある精肉店のはなし』 生の本質を見続けてきた家族の記録 / 銀幕ヨーコ

ボンジュール!銀幕ヨーコです。 今回は、今年前半で最も衝撃を受けた日本映画「ある精肉店のはなし」(2013制作)をご紹介します。
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、一部店舗・施設で営業時間の変更・休業、並びに一部イベントが延期・中止になっている場合があります。おでかけの際は事前に最新情報をご確認ください。

予告篇動画はこちら↓

自ら丹念に育てた牛を屠畜し、解体して販売している関西のある精肉店の日常の営みを描いているドキュメンタリー映画です。

姉、兄弟とその妻、4人が黙々と丁寧に解体作業をしている場面を淡々と映し出しているので途中、眠くなりそうなのですが、作業をする真摯な姿にどんどん引き込まれていきます。観終わったときに思わず、口先で切り身を焼き肉やステーキで“うまい!”と食べているわたしが単純に恥ずかしい!と思ってしまいました。

生き物の命をいただき私たちが生きていることの感謝の気持ちが、この家族の仕事ぶりから自然と湧いてくるのです。狩猟民族は、獲った生き物に敬意を表し、解体しても捨てる部位がないほど肉や皮を活用するといいます。この家族のひとりも、仕事の合間になめした革でだんじり太鼓をつくり、趣味の伝統芸に活かします。

厳しい仕事の後の子どもや孫を含めた家族総出の賑やかな食事では、みんなとことん明るく、陽気なんです。何代にもわたり、被差別部落出身者としてつらい思い重ねてきたはずなのに、微塵もその陰を見せない彼らの強い絆と凛とした生き様は、実にかっこいいのです!

どんな饒舌な語りより真摯な人間の生き方そのものが何ものにもまして説得力をもって心に響いてくることをこのドキュメンタリー映画は教えてくれます。

監督は、纐纈(はなぶさ)あや。原発事故前の2010年に「祝(ほうり)の島」という28年間原発建設に反対している瀬戸内海に浮かぶ小島の島民を追ったドキュメンタリー映画も制作されています。

監督のインタビュー(制作のきっかけ、裏話)の動画はこちら↓

この映画には登場しませんが、監督曰く、この映画の主役は先代である彼らの父親だそうです。

理不尽な差別にもかかわらず、必ず約束を守るという信念によって、地域の人たちの信頼を得てきた父親の生き様を彼らが受け継いでいるのです。

この女性監督は魅力的!

See you next!
次回は7月17日にお会いしましょう☆

※掲載されている情報は、2020年01月時点の情報です。プラン内容や価格など、情報が変更される可能性がありますので、必ず事前にお調べください。
2019年10月1日からの消費税増税に伴い、表記価格が実際と異なる場合がありますので、そちらも併せて事前にお調べください。

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