皆さん、“4C”という言葉をご存じでしょうか?
4Cとは、ダイヤモンドを評価する基準のこと。
ダイヤモンドの重さを表すCarat(カラット/ちなみに1カラットは0.2g)、ダイヤモンドの色であるColor(カラー)、透明度を表すClarity(クラリティ)、そして今回お話する、唯一人の手で加えられる要素であるCut(カット)で4Cです。
“ただの石はいくら磨いても輝かないけれど、ダイヤモンドの原石は磨いたり、カットしたり手を加えることで光を放つ”。
人の才能などを例える時によくこう言いますね。
ダイヤモンドは、採掘(発見)されたばかりの何も手を施されていない原石は、一見するとほとんど輝いておらず、何ら特徴のない平凡な石に見えるかもしれません。けれど、人の手で優れたカットを施し、何度も研磨することによって、初めて皆さんが目にするような、いわゆるキラキラ輝く気高い“ダイヤモンド”になります。
ダイヤモンドは日本語で“金剛石”と呼ばれるほど、この世の中で最も硬い鉱石。
現代においてダイヤモンドが結婚指輪に“愛の象徴”としてよく選ばれるのは、その耐久力の高さから“永遠の絆”や“変わらぬ愛”が連想されるからなんですね♪
原石のイメージとは違って、とてもロマンチック!
それでは原石は、どうやってキラキラと輝く“極上の石”として認められるようになったのか。皆さん、気になりませんか?
まだダイヤモンドが“硬い石“としか認識されていなかった14世紀初頭は、輝きを引き出す技術はなく、今では考えられませんが、石版や硬い板などに文字を書く”道具“として使われていたといいます。その後、他の石とは違う高硬度ゆえの表面光沢や高い光の屈折率が知られると、これらの特徴を生かしたカットや研磨技術が開発され始めました。そして類まれな輝きを導き出した時、またたく間に欧州の貴族の間に口コミで広がりました。そして15世紀にやっと”宝飾品“として一般的にも人気が出てきたようです。
ダイヤモンドの最大の魅力である輝きを引き出すのが“カット”技術。
いつの時代も人間の飽くなき探求心は見事なもので、職人たちが更なる輝きを追求し続け、さまざまなカット技術が開発されました。
15〜16世紀頃には、24面体のバラのつぼみに似た、面の多いローズカットが誕生。まだ電気のなかったこの時代、貴族が集まる宮殿での夜会では、キャンドルの灯りでも優しくゆらめくこのローズカットに人気が集まったと言われています。
17世紀後半には夜会で誰よりも目立つよう、きらびやかなドレスがより一層映えるさらなる輝きがダイヤモンドに求められるようになります。
そこで最初のブリリアントカットと言われるマザランカット、そして現代のブリリアントカットに繋がる58面体のオールド・マイン・カットが登場し、今ではポピュラーなラウンドブリリアントカットに近いオールド・ヨーロピアン・カットが開発されました。
17世紀後半といえば、フランスではヴェルサイユ宮殿が建てられた時期。もしかしたら、ヴェルサイユ宮殿での夜会では、貴婦人たちが競ってダイヤモンドの輝きを自慢していたかもしれませんね!
19世紀末には電灯が発明され、ダイヤモンドのカットの開発もますます進み、より理想的な輝きの追求が続きました。
現代のカットの技術は大きく分けて、「ブリリアントカット」「ステップカット」「ミックスドカット」とその他のカットの4種類に分類されます。
簡単にこれらのカットの特徴を説明しますね。
一般的な「ブリリアントカット」は、テーブル、キューレットと三角とひし形を組み合わせたファセット(研磨面)で構成されています。
ラウンドブリリアントカットやペアシェイプ、オーバルカット、クッションカットなどが代表的です。
ブリリアントカット
個人的に大好きなオーバルカットとクッションカットを少しだけご紹介します♪
オーバルカットはその名の通り、楕円形をしています。
面の部分が大きいので、ラウンドブリリアントカットより全体的に大きく見える気がします。
そして、縦長なので、なんといっても、指が長く細く見える!! 自分の指を見てうっとり。
オーバルカット
クッションカットはピローカット(枕型)とも呼ばれていて、サイドにカーブがあり、角は丸くなっています。
何世紀も前から結婚指輪として選ばれていたといいます。そして長方形は丸みを帯びたスクエア型もあり、好みで選べます。カラーダイヤモンドでもよく使われていますね。
クッションカット
最近、オランダ本国のロイヤル・アッシャーが、74面体のオーバルカットとクッションカットを開発しました。
まだ日本では発表されていないようですが、早く見てみたい!
ダイヤモンドの外周が正方形やその他の四角形に型どられており、ファセットが側面のガードルに対して平行に削られている「ステップカット」。
エメラルドカット、スクエアカット、そしてアッシャー・カットが代表的です。アッシャー・カットに関しては後ほどゆっくり解説します!
宝石のカッティングスタイル - 定義
ブリリアントカットとステップカットの両方を組み合わせたのが「ミックスドカット」。
宝石のカッティングスタイル - 定義
ローズカットやブリオレットカットなど。
パビリオンとクラウンを持たないのが一般的です。
宝石のカッティングスタイル - 定義
前回のコラム「ロイヤル・アッシャーの魅力とは2」を一読くださった方は、世界最大のダイヤモンド原石「カリナン」をご存じかと思います(まだの場合は、ぜひこちらからご覧ください)。
アッシャー・カット(=スクエア・エメラルド・カット)は「カリナン」のカットに成功したジョセフ・アッシャーによって1902年に発表されました。58面体の革新的な八角形のフォルムは一世を風靡(ふうび)し、模範的なスクエアカットと称されました。
特徴は何と言ってもシンメトリーの美しさ!! カッティングの面が広く、どの角度から見ても洗練された白い輝きを放ちます。
現在、さまざまなジュエラーでアッシャー・カットが使用され、代表的なカット技術の一つとなっています。
-カット技術の飽くなき探求:ロイヤル・アッシャー・カットとロイヤル・アッシャー・ブリリアントカット
そして現代まで技術開発は続きます。
アッシャー・カットの発表から1世紀を経て、2000年に74面体のファセットを備えるステップカットの「ロイヤル・アッシャー・カット」が誕生しました。
このカットはロイヤル・アッシャー社オリジナルのカットであり、上品な透明感のある輝きに加えて、反射、屈折して戻ってくる光の総量が多くなるよう仕上げられています。
また、160年以上にわたり培ったダイヤモンドのカット・研磨技術を駆使して、2015年に伝統的な58面体のカッティングの良さを尊重しながらも、他のラウンドブリリアントカットよりも明瞭で見た目も美しいロイヤル・アッシャー社オリジナルの「ロイヤル・アッシャー・ブリリアントカット」を発表しました。
まさに、ダイヤモンドのカッティング技術の真骨頂! ヴェルサイユ宮殿での舞踏会で付けてみたいですね(笑)。
-20周年を迎えたロイヤル・アッシャー・カット
ロイヤル・アッシャー・カットが誕生して、今年で20年を迎えました。
それを記念して、ロイヤル・アッシャー・ダイヤモンド福岡天神店では、「2020秋冬 ロイヤル・アッシャー・カット セレブレーションフェア」を開催しています♪
会期中に対象商品をご成約いただいたお客さまに、ダイヤモンドルースのガードル部分にレーザー刻印を承っております! また、ロイヤル・アッシャー・カットの開発者兼ブランドの名誉会長と務めるエドワード・アッシャーのサイン付レターをプレゼントいたします。
2020秋冬 ロイヤル・アッシャー・カット セレブレーションフェア詳細
期間:開催中~12月31日(木)
場所:
ロイヤル・アッシャー・ダイヤモンド福岡天神店
住所:福岡市中央区天神2-4-29
電話:092-791-7090
営業:平日11:00~19:30 休日11:30~19:00
オンライン接客:092-791-7090 (11:00~19:30)
ロイヤル・アッシャー・ダイヤモンド銀座本店
全国のロイヤル・アッシャー正規販売店のロイヤル・アッシャー・カット取扱店