「素材の違う3つから好きなスプーンを選んで楽しんで」という思いから付けられた店名
模様ガラスが入ったレトロな棚や木の風合いを生かしたインテリアなど、古き良き昭和を感じさせる店内は「ビルのレトロ感と合わせて、くつろげる雰囲気で作りました」と話すのはオーナーの本田大祐さん。
「いい容器が見つかれば、テークアウトも始めたい」と話すオーナーの本田大祐さん
本田さんは、長崎県平戸市産の焼きあご(トビウオ)を使った「焼きあご出汁(だし)ラーメン」で知られる「麺処極み 大名店」や居酒屋「きわみ中洲店」のオーナーでもあります。
「あごだしのカレーを居酒屋で提供したところ、お客さまからとても好評で。それなら専門店を立ち上げてカレーをとことん追求してみようと、この店をオープンしました。凝り性なので、こだわって作りたくなったんです」と笑います。
スパイスが並ぶ厨房
同店では、焼きあごのだしだけでなく、熊本県産ハーブ鶏を使用した「鶏白湯(パイタン)」をさらに足したダブルスープでカレーを仕込みます。
あごだしは深みと甘味、鶏白湯はコクとうま味が特徴。スパイス香るカレーの味わいを濃厚に膨らませつつ、和風カレーとして仕上げています。ご飯は糸島市産のコメと雑穀米をブレンド。前夜からしっかり水につけて絶妙な食感を生み出しています。
木、ステンレス、金のスプーンが用意されています
また、素材の違う3つのスプーンから選べるという試みがユニーク。素材が違うだけで舌触りや味の第一印象が変わるといい、一番人気は金のスプーンといいます。
店名には、この3種類のスプーン、3種類のカレー、オーナーにとって3つ目の店という意味が込められています。
スパイス、雑穀米、ひき肉、トッピングそれぞれが複雑な味わいを生み出す「和牛キーマカレー」
「和牛キーマカレー」(税込み900円)、「チーズカレー」(800円)、「季節の食材の月替りカレー」(1,000円)の中から、今回は、和牛キーマカレーをチョイスしました。
福岡県産の和牛の赤身をベースにしたひき肉をスパイスで炒め、カレーと混ぜているので香り高く、ひき肉なのに「お肉をしっかり食べている」という満足感があります。
ライスが見えなくなるほどたっぷりかけられたカレーには、刻んだ大葉、フライドオニオン、乾燥バジルが散らされ、真ん中には半熟卵がドンと鎮座しています。中をそっとあけてトロリと流れる様子は写真や動画におさめたい「映え」な瞬間ですね。
チーズトッピングも人気
辛さよりも、複雑なうま味や香ばしさが際立つのが特徴で、小学生くらいの子どももパクパクと食べているといいます。もっと優しい味を求める場合は、チーズトッピング(250円)もおすすめです。
月替わりカレーはオーナーの「おもしろいものを」というコンセプトから、毎月ユニークな食材が使われ、11月は「いちじくカレー」、12月はなんと「トリュフカレー」(1,300円)。
焼きあごだしと鶏白湯スープで炊いた炊き込みご飯に、肉厚の原木椎茸を刻んで混ぜ込んだライスが今月のこだわりポイント。トリュフオイルやトリュフペーストで軽く味付けをし、イタリア直送のトリュフをスライスしてぜいたくにトッピング。
撮影時は黒トリュフでしたが、高級白トリュフの時もあり、より香りが楽しめる一品になるとか。その香りが逃げないよう、器も特別にふた付きで期待感アップ! 1日の杯数は限られているそうなので急いで!
この日は試作段階だった「トリュフカレー」。ふくよかなトリュフの香りが特徴
夜は、カレーをつまみにして合うという、カルダモンやサンショウ、ショウガなど、スパイスが効いた焼酎なども用意されています。寒い夜、スパイスカレーやスパイス焼酎で、ゆっくり暖まるという過ごし方もいいですね。
赤坂駅4番出口から徒歩約5分、ビル「養巴コープ」内
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席数:12席(カウンター4席、テーブル8席)
平均予算:1,000円
個室:なし
3spoonカレー
住所:福岡市中央区大名1ー8ー5 養巴コープ207
電話:092-406-3870
営業:11:00~20:00(L.O.19:30)
火曜、12月29日(水)~1月3日(日)休
インスタグラム @3spooncurry.daimyo