読者の質問に専門医が回答「子どもの頭を強打」 篠栗たかさき脳神経外科クリニック 江藤歩先生

 「子どもが頭を強く打ちました。検査が必要?」という読者からの質問に、篠栗たかさき脳神経外科クリニック(福岡県篠栗町)の脳神経外科専門医、江藤歩先生が答えます。
西日本新聞

【脳神経外科専門医】篠栗たかさき脳神経外科クリニック 江藤歩先生

 福岡県出身。産業医科大学卒業。福岡大学筑紫病院脳神経外科講師、宗像水光会総合病院脳神経外科などを経て2019 年「篠栗たかさき脳神経外科クリニック」院長。急性期脳卒中の診療に力を注いでおり、今後地域医療への貢献を目指す。

西日本新聞

Q 子どもが頭を強く打ちました。検査が必要でしょうか?[40 歳]

A 病院に行くのは大げさではありません。子どもの脳は不安定で衝撃に弱いのです。

西日本新聞

子どもの脳の外傷や病気には、どんなものがあるのでしょうか

 大きく分けて2つ考えられ、1つは「先天性のもの」。生まれつき、脳に脳脊髄液が過剰に溜まった状態の「先天性水頭症」や、脳の機能障害によって起こる「てんかん」、脳血管に血の塊がある「脳動静脈奇形」などです。

 これらは、生まれた時点で診断されることがあるほか、成長時に親が違和感を覚えて来院し、発見されることもあります。脳で何が起こっているのか外からは見えず、しかも、子どもは自分の症状をうまく説明することができないため、親の不安も大きくなりがちです。

 もう1つは、事故やスポーツなどによる「脳の外傷」です。子どもの脳は、中学生くらいまで未発達で不安定。脳脊髄液というプールの中に、脳がプカプカ浮いているような状態と考えてください。そこに外から大きな衝撃が加わると、まだ安定していない脳がダメージを受けやすいのです。

 近年、「揺さぶられっ子症候群」という言葉を耳にしますが、これは体が揺さぶられることで脳が出血し、「脳挫傷」を起こした状態です。

検査はどのようなことを行いますか?  大げさじゃないかと不安です

 頭を強くぶつけた時の対応は、大人と子どもとでまったく別と考えてください。大人の場合、意識があり問題なく手足が動けば、そのまま様子を見ますが、子どもの場合は「すべてにおいて危険性がある」という認識が大切です。とりあえず受診し、不安な場合はCTなどの検査までしても、やりすぎではありません。

 頭部CTは5分くらいで終わり、付き添いも可能なので、落ち着きのない子どもでも検査が可能です。また、「子どもにあまり放射線を当てたくない」という場合は、医療被爆を低減するよう時間を短縮したり、線量を低く設定したりする検査も多く行われています。

 問題なのは、親の勝手な判断で「ぶつけたけど、まあいいか」と受診が遅れること。目を離した隙にぶつけたのが、もしも机の角だったら? 少しでも違和感を覚えたら、すぐに専門医もしくはかかりつけ医の受診、検査をおすすめします。

※掲載されている情報は、2020年02月時点の情報です。プラン内容や価格など、情報が変更される可能性がありますので、必ず事前にお調べください。
2019年10月1日からの消費税増税に伴い、表記価格が実際と異なる場合がありますので、そちらも併せて事前にお調べください。

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