マンモスに会いに行こう! 福岡市科学館「マンモス展」リポ

 貴重な標本ばかり! 「マンモス展 その『生命』は蘇(よみがえ)るのか」が2月23日(日)まで、福岡市科学館(福岡市中央区)で開催中です。大迫力の「ユカギルマンモス」の頭部冷凍標本や世界初公開の「ケナガマンモスの鼻」の冷凍標本など、展示の様子をリポートします。

「現在」「過去」「未来」の3ゾーン

 約4,000年前に絶滅したといわれるマンモス。CGやアニメーションで目にしたことはあっても、冷凍標本を見る機会はなかなかありません。一体、どんな姿を見せてくれるのでしょうか。

 会場は「過去」「現在」「未来」の3つの展示ゾーンで分けられ、マンモスが生きていた太古の時代(過去)、発掘活動で再び姿を現したマンモス(現在)、そしてそれらの冷凍標本をきっかけに始まった「マンモス復活」という最先端生命科学の研究発表(未来)で構成されています。

 監修を務めたのは発掘されたマンモスの内、80%を占めるロシア連邦・サハ共和国「マンモスミュージアム」の館長、セミヨン・グレゴリエフさんをはじめ、作家でクリエーターのいとうせいこうさん、日本で盛んに研究を行っている近畿大学大学院の生物理工学部教授の松本和也さんら、マンモスを“愛してやまない”人々です。

太古、どんな環境で生きていたのだろう

 「過去」の展示「マンモス、太古の記憶」では、マンモスがどんな環境で生き、そしてなぜ絶滅してしまったのかを、当時生息していた他の動物とともに、パネルや映像で紹介しています。

「チュラプチンスキーのケナガマンモス」の骨

 迫力満点の「チュラプチンスキーのケナガマンモス」の骨は、体高(肩までの高さ)が285cmもあります。あめ色につやめく骨に、何だか引きつけられて目が離せません。

 展示されている標本は、2、3頭分のマンモスの骨を組み合わせて1頭にしているそうで、これは推定30~40歳のオスだといいます。

 すぐ横に本物の「ケナガマンモスの毛」が飾られていました。係の人に「触ってみてください」と促され、恐る恐る触れてみたところ、感触はごわごわしたホウキの毛のよう。CGやアニメで見た印象は、ふかふかで柔らかそうだったのにな…。

 この時代の人間はマンモスを狩猟し、骨で家を建て、牙で武器や道具を作るなど丸ごと1頭を余すところなく日常生活に使用していたそうです。骨や牙が重宝されていて、筋肉質で硬い肉はあまりおいしくなかったので、好んでよく食べられていたのはウマやバイソン(水牛)だそうです。

 マンモスの最大の特徴ともいえる牙の標本も飾られていました。最長で約4.5m、重さ100kgほどもあるという牙は、マンモス同士の争いや威嚇(いかく)に使われていました。

「ケサイ」の標本なども

永久凍土から蘇った標本が目の前に!

 「現在」の展示「永久凍土で待つもの」ゾーンには、近年の気候変動の影響で永久凍土から次々と発掘されている冷凍標本がずらりと並びます。展示物だけでなく、発掘の方法や過程なども映像を交え解説されていて、貴重なシーンがたくさん見られます。

 係の人から「何年ぐらい凍っていたら永久凍土呼ばれるようになるか分かりますか?」と聞かれました。永久という名前が付くくらいだし…50年くらいでしょうか。

 「実は2年間以上にわたり継続して温度0℃以下を保っていれば、永久凍土と呼ぶんですよ」。氷の存在などは関係なく、地質の温度で決まるそうです。知らなかった~!

 要所にこういったちょっとしたクイズが配置されているので、ぜひ挑戦してみてください。「へえ、そうなんだ!」がたくさんあって面白いですよ。

世界初公開の「ケナガマンモスの皮膚」

 このゾーンには、世界初公開の「ケナガマンモスの皮膚」の標本が展示されていて注目です。

 さらに「仔ウマ」の標本があるのですが、これはなんと古生物学史上初の「液体の血液と尿」が採取された貴重な標本なのです。

 そして最大の目玉が、「愛・地球博」(2005年、愛知県)でも展示された「ユカギルマンモス」の頭部冷凍標本。

 頭部に牙が残り、頭の形が分かるまま見つかるのは非常にレア。皮膚の質感もリアルに感じられ、今にも動きだして、よみがえってくるのではないかと思えるほどでした。

 こんなにしっかりと「マンモスは本当に生きていたんだ」と実感したのは初めて。はるか太古に息づいていた命を感じられる展示に、ロマンを感じます。

 こんなにしっかりと「マンモスは本当に生きていたんだ」と思ったのは初めてで、はるか昔の命を感じられる展示にはロマンを感じます。

マンモスを現代に復活させる?!

 最後の「未来」のゾーン「その『生命』は蘇るのか」では、現在のマンモスの研究について迫っています。

 永久凍土から発掘されたマンモスからは細胞組織なども採取できているので、研究者たちは「マンモス復活」という夢に向かって挑戦しているといいます。

 「マンモス復活プロジェクト」に取り組む近畿大学は、マンモスの細胞核が動いたことを実証し、復活も夢ではないのではと一部メディアでも取り上げられました。けれど技術的に難しいこともまだ多く、さらには生命倫理の問題などもあることから、実際に復活させるには、まだしばらくかかるようです。

いつか会えるかも?

 マンモスを復活させるための研究過程で見つかった技術や細胞が現在の食糧問題、地球環境問題などを解決し、医療技術も発展させるかもしれないんだとか。

 地球の未来にどうかかわってくるのか、“これからのマンモス”にも期待が膨らむ展覧会です。マンモスに会いに科学館へ足を運んでみて。

マンモス展 その「生命」は蘇るのか

日時:~2月23日(日) 9:30~18:00(入場は17:30まで)
場所:福岡市科学館(福岡市中央区六本松4-2-1)
料金:一般1,200円、高大生1,000円、4歳~中学生500円 税込み
問い合わせ:福岡市科学館
電話:092-731-2525

福岡市科学館
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※掲載されている情報は、2020年01月時点の情報です。プラン内容や価格など、情報が変更される可能性がありますので、必ず事前にお調べください。
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